PANEL46 平成28年4月発行

会員の皆様方には建築士会活動にご支援をたまわり厚くお礼申しあげます。

さて、2015年度の建築業界を取り巻く話はたくさんありました。6月に改正建築基準法、改正建築士法が施行されました。10年前の姉歯事件を発端とする大幅な規制強化の改正とは打って変わって、緩和規程が目立つ大改正となりました。しかし一方では、2015年3月の東洋ゴムによる免震偽装問題、7月の新国立競技場の計画見直し、10月の旭化成建材による杭偽装問題など社会の信頼を揺るがす問題が立て続けに起こりました。また、空き家急増や訪日外国人急増など新たな社会問題への対応も迫られるなか、5月には空き家対策特別措置法が施行されました。こういったますます複雑になる社会のなかで、今建築業界は改めて社会との関わり方がより強く問われているのではないかと考えております。

これに加えて、今現在の神戸支部の最大の問題点は、会員数が最盛期バブルの頃の半分近くまで減少していることです。これは神戸支部だけに限らず親会の兵庫県建築士会全体も同様です。これからの日本経済は、「少子高齢化による人口の減少、労働力の減少、企業数の減少」等により継続的にマイナス成長の見込みであろうと判断せざるを得ません。そう考えると、私たちの建築業界も、人口増加から人口減少へと新たな局面を迎えています。住宅関係では空き家問題が取り上げられていますが、家を取り壊すだけではなくて、世帯規模に合わせて減築してリフォームするなどの再活用の新たな方法が模索される時代になってきているのではないでしょうか。

同様に、建築士会神戸支部の活動もこれからは従来の拡大から、縮小も選択肢に含めた枠組みの転換が求められる時代になってきています。今後の建築士会神戸支部の活動も、あまり規模を追わずに皆さんが生き生きとして活動できるような「中身の濃い活動」を目指す方向でやっていきたいと考えておりますので皆様方のご協力ご参加をよろしくお願いします。

最後になりましたが、神戸支部では総務委員会をまとめ役にして、研修委員会、すまいスクール委員会、青年部会、企画委員会の各委員会でいろいろな事業活動をしています。来年度も今まで以上に魅力ある「中身の濃い」事業活動を計画していこうと頑張っておりますので、ぜひ参加してください。また事業に参加するだけではなく皆でもっと楽しい企画を考えていこうと参画していただける方をお待ちしています。これからも皆さんと一緒に力を合わせて神戸支部の活動を盛り上げていきたいのでご協力のほどよろしくお願い致します。

27年度総会 前川象二郎支部長挨拶より

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